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20年とHIDAJAZZライブ配信

2021年9月11日 / カテゴリー:ライブ配信, 日記, 映像


911から20年が経ちました。
NYで暮らしていたあの日、たまたま借りていたビデオカメラで現地のその日を収めてたこと、それと、まだネットがピーヒャララら〜のモデムで今のような情報量を持たない時代、3チャンネルしか映らない家のTVに繰り返し流れるWTCから人が飛び降りる映像に強烈な違和感を覚えたことが、僕の映像制作の入り口でした。あれから20年、意識レベルはそれほど変わらずにずっと映像を続けることができました。やっと成人かな。

正味、映像制作もいつしか楽しみから仕事へと変わって、編集作業の苦しさからなんか別の生き方探したいなぁと思っていた所、COVID 19騒動によってライブ配信の需要が急に出てきました。それが僕にとっての新しい転機点、現場で編集(スイッチング)して宿題を残さないというライブ配信のスタイルが今の自分に本当にマッチしていました。その集大成的なものが、緊急事態宣言が出されたことで急遽、無観観客無料配信に舵をとった飛騨高山ジャズフェスティバル(HIDA JAZZ)で出来ました。会場は家から徒歩3分の飛騨の里、2021年9月4日配信。


photo by 白石達史

 

今回の配信は、ネット回線のある事務所から130mくらいの距離が離れていること、そして、ライブをするメインステージ(西岡家)とDJブース(前田家)が別れていることが難所でした。まずは事務所と西岡家と前田家をネットワークで繋ぐことから入りました。

ライブ会場の西岡家を配信ブースとして、DJの前田家はAtem mini proのソフトウェアコントロールを使って、西岡家から遠隔操作。映像はAtem Streaming Bridgeを使って、西岡家のスイッチャーに取り込み。


カメラマンには、10年来の盟友・野田昌志を呼び、彼を軸として、飛騨で活躍する日野肇彦さん、僕の片腕・大森亮の3名の布陣。それに加え、VJ的な役割で飛騨の風景映像を送り出してくれる坂本立羽くん、配信アシスタントに荒巻咲さん、それにスイッチングをした僕の計6名体制。そして、音を送ってくれる音響さんに、演出をし続けてくれる照明さん、進行を支えてくれるスタッフさん、素晴らしいチームが出来ました。最高でした。

全8組8時間という長丁場の配信する上で考えたのが、「飛騨の風情」と「舞台・飛騨の里」をいかに見せるかという点。ちょうど、HIDAJAZZが無観客配信になると決まる頃、FUJIROCK2021の配信がありました。それを観ていて感じたのが転換時間のつまらなさと、新潟苗場でやっている感のなさでした。地方で暮らす僕にとって、このイベントがどんな背景をもって行われているかが重要でその伏線を入れることで配信の奥行きが出ると想像しました。配信3日前に、飛騨の里館長さんたちにインタビューさせてもらったのですが、やはりそれが良かった。また、協賛でお金を出してくれた方たちのPVをCMのように流す試みもしました。そうすることで飛騨という地域性が少しは出せるのかなと。今回は急遽だったので数社のものしか流せれなかったけど、次回はちゃんとCM枠でスポンサーを募り、それに向けての映像制作をすればより面白い配信が出来るんじゃないかなぁと勝手に思っております。

そんなこんなでできた8時間のHIDAJAZZ20/21ライブ配信は、9月末まで無料公開されることになっています。主催者さんたちの漢気は半端ではないので、まだ観られていない方はぜひともチェックして頂けると嬉しいです。(そして、Stores投げ銭してくれたら特典映像もついてきます。)全てのミュージシャンが無観客とはいえ、配信ならではの緊張感の中、全力で痺れるプレイをしてくれました。ほとんどが初見のバンドで、スイッチングが追いついてない箇所が多々ありますが、それでも音響さんと照明さんが素晴らしい仕事をしてくれてますので十分見応えのあるものになっていると思います。本当に楽しかった。ちなみにモミーFUNK!さん、もう一回やらせてもらえればバチバチに決めれる自信ありますZ

ライブ配信の需要が広がったことで、映像との関わりが再び楽しくなりました。仕事だけど楽しいし、楽しいから全力で取り組める。結果、喜んでもらえる。いい循環が生まれています。配信をさせてくれる現場を作ってくれること、観てくれること、支えてくれること、本当にありがとうございます。今の気持ちを大事にしながら、ライブ配信をライフワークにしていきたいな。

あ、最後のエンドロール後のわちゃわちゃは、練習不足から滲み出る人間味です苦笑

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